bead's Taniguchi blog

Hairdresser's daily life

40度越えの熱にうなされて!

   

中学3年の秋も終わりの放課後、ざわめく教室の最前列よりさほど後ろのほうではない前方の座席だった私は、机に腕を突き出した感じで、突き出した腕を枕にして頭をのせてだらしなくうたた寝をしていた。
そんなまどろみの中で、突然耳に聞こえる音楽。


ベイ・シティーローラーズの Don’t let the music die(ハートで歌おう)
と言う昔懐かしい、私世代の人間なら大体知っているであろうバンドの珍しいバラード曲である。
当時同じクラスメイトの中にあだ名が「やなぼん」と言うやつが居て、そのやなぼんは色々な場面で私に音楽的な影響を与えてくれました。
彼のことはあまり詳しくわからないのだが、バンドをやっていたようだ。
本当は彼のことをもっと詳しく書きたいのだが、またいつの日にか。
彼の演奏するバンドのビートルズの「Let it be」なんかは私の心にしっかりと青写真として残っているくらいだ。いぁどちらかと言うと活動映画的な感じで長い年月、ふとした場面場面で出てきたものだった。
そのやなぼんが持ってきたラジカセが放課後の教室の中で音楽を流していたいのだが、その局でうたた寝から目が覚めた時、揺れるカーテンの隙間から夕日が入り込み音楽が流れてクラスメイトの雑たる心地よいノイズにその時は何も思っていなかった感覚も、あれから数十年も過ぎ去った今、私はインフルエンザ療養中であり、熱にうなされ意識が混濁する中で心の奥から鳴り響く音楽と共に中学生生活の一場面を思い出したのであった。

懐かしい気持ちと共に、ほぼ思い出したことが一度も無い情景と音楽、ましてやクラスメイがおしゃべりしている内容までが一気にあふれ出たとき、人間の脳とはこれほどの記憶を蓄えているのかと思ったのだ。
そして40度近い高熱の中で枕元にあったipadのYoutubeでDon’t let the music dieを聞いてみたのだが、不思議なことにあれ以来聞いたことが無かったのに何故か心の中にある「Don’t let the music die」と寸分の違いが無く口ずさむ事ができた。
一度も歌ったことなど無い曲を歌えたのだ。
今私は時空を超えて35年前の名バンド、ベイ・シティーローラーズとシンクロしているのだ。
インフルエンザで40度近い高熱のとき私はついに限界を超えてしまったのだ。

「何でも見通す能力を手に入れてしまった。」

そう感じながら意識は次第に薄れていったのだ。
そして意識が薄れる瞬間に、今のこの状態が最大のスピリチュアルタイムだと直感した私は、意識が途切れる直前に何かを透視しなければと思いながら頑張った結果、一つのスピリチュアルが与えられた。それは・・・・・・・・・

「高血圧の薬をやめろ!」だった。

当然熱が下がった私は、元通りのタダの「おやじ51」に戻っていた。
当然「Don’t let the music die」は歌うことは出来ない。

(笑)

地球暦20140202の日誌より抜粋


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