ヘッドスパ講習会
年が明けて、自分の人生53年目に突入した谷口ですが、いまだに自分の人生をコントロールすることができません。
さすがに何事においても53年もやっていれば「ベテラン」の領域に入ってきてもよいものの、今年はどんな一年になるのかわくわくしています。
早速自分の自由奔放な性格のため思い立ったのが「ヘッドスパマイスター」になることでした。
特別にヘッドスパマイスターになるための講習を受けることにして、最近入店してきた新人の石川と2人で受講してくることにしました。この資格は毎回試験があり、なかなか厳しいものとなります。
実技と知識を必要として、テストを落とすと当然追試です。さらに追試はだんだん難しくなってくるというガクガクブルブルな資格試験となっています。あえて人生のパイセン谷口は最初の数回を0点で不合格となり、さらに難しさの増したテストで100点を取る。
それも老練美容師の素敵な選択でもあったのです。しかし新人美容師の教育を兼ねた今回の講習参加は不本意ながら一番簡単であろう1回目の試験で合格してお手本を見せなければなりません。
先日美容業界に入ってきたばかりの新人なので、私が講習会でのマナーや作法など教えてあげるつもりで参加しましたが、人生53年もやっていて、美容暦38年目を迎えようとする美容師など当然今回の講習会にはいません。最高齢でも30代前半かと。講師の先生も私から見れば可愛い少女のような先生です。当然先生もやりにくそうなので、私は熟練美容師として気配を消して講習に挑みました。
足手まといにならないように実技講習や学科をこなし、本日の最終試験です。
私の脳内妄想は・・・・・
新人の石川が81点くらいでぎりぎり合格。
私は88点くらいで余裕の合格。
人生と美容業界のパイセンとして当然これくらいのアドバンテージは必要と余裕をかましていました。
石川の答案が帰ってきたときに見えた数字は・・・・
95点!!!!! わかりますよね今後の展開。98点か100点でなければわたしは・・・・・
私は95点以上でなければパイセンではなく同僚になってしまう。いやそれ以下か?
美容業界4ヶ月めの新人に美容業界38年のパイセンが慰められることもあるのですよ。
いやいや、ここは熟練美容師として素直に石川の能力の高さを評価しよう。
考えてみれば石川の履歴書に書いてあった資格の数々、さらには石川の経歴は俺の半分にも満たない人生の中で石川自身のスキルの高さを思わせる経歴でした。
「しまった、石川はスキルマスターだった」一瞬連れてくるやつを間違えた。そう考えたもののすでにこと遅し。
選択肢は2つ。
1、この場から逃げる。後先考えずに逃げる。
2、尚も余裕をかまし、「手を抜いてやったのだよ」と冷や汗をかきながら余裕をかます。
0.006秒で選択した答えは1でした。その選択より0.002秒早く私の答案が帰ってきた・・・・・・・
気を使いながら講義を進めてくれていた先生も私の顔を見ながら0.003秒薄ら笑みを浮かべた。
私の得点は???????
次回に続く・・・・